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福山地方発・世界に誇る技術・製品をもつものづくり企業

2024年1月19日

福山市・府中市には、日本全国はもちろん世界で認められる技術や製品、世界的にも類をみない規模の設備などで活躍する企業が多く存在します。ものづくり企業は「BtoB」の取引が多いため、直接的に私たちが触れる機会は少ないかもしれませんが、ナンバーワン・オンリーワンのパワーにあふれています。 今回は「福山地方にある、世界に誇る技術・製品」という切り口から、2社を紹介します。

目次

株式会社石井表記(福山市神辺町)/製造業

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 石井表記は、機械や建物に付けるネームプレートの製造・販売からスタートし、2023年に50周年を迎えました。全国各地に営業所を構え、中国に関連会社を有する企業に成長しています。
 現在は、ネームプレートの製造技術をプリント基板製造に展開し、機械装置の操作表示パネル分野で独創性のある製品を提供開始。さらに、プリント基板製造装置、自動車部品製造装置、液晶パネル製造装置の設計・製造・販売も行っています。なかでもプリント基板製造装置はなんと、国内シェア8割。電子部品、半導体市場の表面加工分野で、新しい価値創造にチャレンジしている企業です。
 そんな石井表記が世界に誇る技術は、インクジェット技術を使った世界最大級の液晶配向膜塗布装置の製造です。この装置は、液晶テレビの製造に必要な配向膜を0.1μmの薄膜で均一に塗布することができ、液晶パネルの生産において、世界最大サイズG10.5ガラス(2940mm×3370mm)に±3%以内の均一な配向膜の成膜が可能。他工法の成膜装置と比較して、成膜時間・成膜材料の大幅な削減に貢献しています。G8、G10.5の液晶パネル工場においては、アジア圏を中心に高いシェアを保有。高いレベルの品質と装置の安定稼働率において高い評価を受け、装置のリピート受注も多数。世界で活用されるオンリーワンの技術を持つ石井表記から目が離せません!

関西工業株式会社(福山市箕島町)/金属製品製造業

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「シャックル」という吊り具を知っていますか? 物と物をつなぐ金物で、重量物を吊るために安全性と強度が求められるものです。そのシャックルを製造・販売している会社が関西工業株式会社です。大型シャックルの生産量は国内シェア約80%、全サイズの市場占有率は約45%を誇ります。シャックルは規格品からオーダーメイド品まで幅広く生産し、そのほか大型クレーン用部品や橋梁用の金物、機械の部品など、製造しているアイテムは多岐にわたります。
 シャックルにおいて世界最大級を誇るのが、「ワイドシャックル」です。鍛造で製作しており、使用荷重はなんと500t!軽量化と高強度化を両立させ、溝部形状の焼入れ性をさらに向上させている製品です。シャックル本体が自立する形状になっており、使用荷重トン数の割には製品単重が軽いため、玉掛作業者の負担を軽減。シャックルなどの持ち運びを伴う悪条件下の玉掛作業が従来よりも少ない負担で可能となり、連結作業も従来より少人数で実施できます。このワイドシャックルをはじめ、オンリーワンの技術を生かした特許取得品が他にもあります。
「一度使うともう手放せない!」とユーザーから評価される高い技術力が世界へ羽ばたいています。